昔の暮らしに思いをはせて 海老名「相模国分寺跡・温故館」

海老名市に、昔の遺跡があることをご存じですか?

海老名駅すぐそばの海老名中央公園には、赤い色が目を引く七重の塔がありますが、これは今回紹介する国分寺跡にあったものを1/3スケールで再現したものなんだそう。

あちらこちらに昔の遺跡がある海老名市は、建物を建てるために地面を掘ると遺跡が出てきてしまい、調査で工事が進まないことも珍しくないんだそうです。

今回は、駅から少し歩いたところにある広大な「相模国分寺跡」と、昔の暮らしを垣間見れる「温故館」をご紹介します。

海老名駅から徒歩15分ほど!

今回、私は国分寺跡と温故館に海老名駅から徒歩で向かいました。駅からの順路で、ところどころに案内があるので迷うことはありませんでした。

坂があるので、歩きやすい靴で行くのがおすすめです。

国分寺跡に専用の駐車場は無いため、車で行くことはできません。

バスで行く場合は、海老名駅東口から国分ルートのコミュニティバスに乗り、「相模国分寺跡」で降りてくださいね。

コミュニティバスは海老名市のキャラクター「えびーにゃ」があしらわれたカラフルなものもあり、とてもかわいいですよ。

一方、温故館には2〜3台の駐車場があり、こちらは車で行くこともできます。

温故館にはシェアサイクルのスポットもあったため、海老名駅から行くなら海老名中央公園でシェアサイクルを借りて行くのもたのしそうです。

国分寺跡はかなり広い!

国分寺跡の第一印象は、「かなり広い!」です。周りは住宅街で、にぎやかな海老名駅近辺とは全然印象が違います。

かなり広大な敷地なので、道路をはさんでも国分寺跡の敷地が続いています。

国分寺は天平13年に聖武天皇の命令で作られ、大正10年に国から史跡に指定されました。

今は国分寺の建物自体はないため国分寺「跡」。昭和40年頃から発掘調査が行われ、新たな情報がいくつも分かっているようです。

歴史的な情報が記載された看板や復元された土台がいくつも並び、大人がじっくり見てもたのしめます。

歴史公園として整備されたことで、地域の方により親しまれるようになったそうですよ。

まだ遺跡が埋まってるかも?

国分寺跡の敷地は広く、立ち入りも自由です。

私が見学している時も何人もの方が通り抜けしていました。

また、小さい子ども連れが遊びに来ている姿も見かけました。親御さんは看板や遺跡の跡を見ていたので、親子で楽しんでいる様子でした。

地面は一面芝生に覆われているので、子どもが転んでも最小限のケガで済みそうです。

あとでお友だちに聞いたところ、放課後は小学生が遊んだり、朝はラジオ体操が行われたりもするそうです。

敷地には大きな花が咲いており、木もかなり立派で歴史を感じました。

ベンチに座ると一面の緑が目に入り、非常になごみます。管理されているお花もあって、とてもすてきでした。

注意書きの看板は「地面を掘らないで」という内容。もしかしたら遺跡がまだ埋まっているかもと考えるとロマンがありますね。

「遺跡があるかもしれないから」という理由が、相模国分寺跡らしいなと感じました!

かながわの建築物100選に選ばれた建物

温故館は「海老名市立郷土資料館」とも呼ばれ、かながわの建築物100選や国の登録有形文化財にも選ばれている建物です。

もともとは大正7年に海老名村役場として作られた建物で、今の場所から少し歩いた場所にありました。

しかし、耐震強度が不足していることが分かったため、保存か取り壊しかを議論することに。

結果的には耐震補強して公開することに決まり、平成23年に今の場所への移築工事が完了したそうです。

温故館は2階建て。1階部分には土器や石器が説明とともに並んでいるので、じっくりと読みながらたのしめます。

2階には、生活道具や農具など、実際に使われていた道具が展示されています。

私が行った時は、意見をかわしながら見学している親子も見かけました。今の生活に通じる道具がたくさんあるので、子どもが見てもおもしろいと思いますよ。

相模国分寺跡・温故館

相模国分寺跡
住所:神奈川県海老名市国分南1-19
アクセス:小田急小田原線・相鉄本線「海老名駅」東口より徒歩約15分
TEL:046-235-4925(海老名市教育総務課)

温故館
住所:神奈川県海老名市国分南1-6-36
アクセス:小田急小田原線・相鉄本線「海老名駅」東口より徒歩約15分
(国分寺跡から徒歩約1分)
TEL:046-233-4028
開館時間:9:00-17:15(最終入館16:45)
休館日:年末年始

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。